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『プロカウンセラーの聞く技術』は、まるでカウンセラーにカウンセリングされている気分にしてくれる、よい本でした。

本との出合い

ある読書会に参加したときに、参加者の方が、この『プロカウンセラーの聞く技術』という本を紹介していて、非常に興味を惹かれ、購入して、拝読してみました。

全体的な感想

臨床心理士の著者が「聞く技術」について、記載する、この本は、
「聞く技術」について学ぶ…ことを目的として書かれているのかもしれませんが、
それ以上に読んでいると、カウンセラーにカウンセリングされている気分になり、心があらわれる気分になる、読んでいて、非常に心地よくなる本でした。

31章からなる技術の一つ一つは、簡単なことではあるが、
全部を行うということは、非常な修練が入り、意識して身に着けることが必要であり、
また、それが如何に難しいことか、身につまされてしまう。

一年おきくらいに、読み返したい本ですね。

心に染みたキーワード

私自身は、どちらかと言うと、聞き上手に分類されると自身では考えているが、
この本には「22 LISTENせよ、ASKするな」とあるが、
自身を振り返って、ASKしてないか・本当にLISTENしているか…ということを、常に自身に問いただす必要がある。

会社での打ち合わせ・市民講座の受講…などにも、応用・活用できる…と感じたのが、
「3 相づちを打つ」「4 相づちの種類は豊かに」の部分だろうか。
一見して、あまりにも単純な手法で、かつ、流布されすぎているきらいのある手法でもあるが、
それだけ、自身が相手の話を聞く・飲み込むのに、有効であるということがよくわかる。

「5 相づちはタイミング」については、少々、驚くところがあった。
相づちに、「話を深めないモード」と「話を深めるモード」があり、人の秘密やゴシップを自分のストレス解消とするような人以外は、深い話は聞かない方が無難とのことだ。
これは目から鱗という感想で、確かにその通りだとも感じた部分でもある。

引用すると

例一(話を深めないモード)
主婦A「このごろ、主人とうまくいかないのよ」
主婦B「そんなこと、どこでもよ」
主婦A「そうかなあ」
主婦B「そうよ。結婚して五年もたてば、どこでもよ」
主婦A「おたくもそう?」
主婦B「そうよ」
(略)

例二(話を深めるモード)
主婦A(1)「このごろ、主人とうまくいかないのよ」
主婦B(2)「そうなの」
主婦A(3)「なんか変なのよ」
主婦B(4)「気になるね」
主婦A(5)「忙しいのかもしれないのだけれど、あまり話をしないし、私が話しかけても、うわの空なの」
主婦B(6)「それは変ね」
(略)

…と、会話の深刻さがまったく異なり、本書の意図とは違うかもしれないが、面白く感じてしまい、笑ってしまった。
なんだか、小説や物語の書き出し・展開にも応用できそうだ。
フィクションなら、面白い…ですむが、
自身の身に起きることであるとすると、「あの話はどうなったのだろう」とか「聞かなければよかった」とか、感じることも多々あるであろうから、相づち一つでここまで変わる…というのは、覚えておいていいと感じたところだ。

「7 昔の主婦は聞き上手」では、昔の井戸端会議の様子が描かれているが、これもリアリティがあり、また、カウンセラーの技術とも結び付けられて語られており、非常に興味深く、読むことができた。

「8 自分のことは話さない」「9 他人のことはできない」「10 聞かれたことしか話さない」は、カウンセラーの技術を、逆転して使うと、カリスマ的になりすぎてしまうことに警鐘を鳴らしている。
歪んだ人間関係・宗教・詐欺について言及があり、聞く技術が危険を孕んでいることが、よくわかる。





「13 相手の話に興味をもつ」「14 教えるより教えてもらう態度で」「23 話し手の波に乗る」の章は、自分自身は話すよりも聞くほうが好き…と思っていても、自分はやはり聞き上手ではないのだなと実感する部分でもあった。
どんな相手・どんな話でも、興味をもつのは、実はそれほど簡単ではないし、
相手の話を興味を持ちながら聞くためには、一定の共通のバックグラウンドが必要だと強く感じるところである。
映画やスポーツ、ゲーム等の知識であったり、近い価値観を持つことであったりする必要があるが、それを得るためには努力が必要であることが論理的に説明されており、聞く技術の習得もけっして簡単ではない・むしろ・とても難易度が高いものであると感じるところである。

「16 聞き上手には上下関係なし」「17 寡黙と「いま・ここ」の感覚」に関しては、アドラー心理学に通じるものがありますね。
…というか、ほぼ、「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」に記載されていることの抜粋に感じる。
それだけ、アドラー心理学が各学問に与えた影響が強いということなのだろう、きっと。
どちらも名著です。

「18 嘘はつかない、飾らない(オープンということ)」「20 評論家にならない」「24 言い訳しない」はリーダーシップ論にもつながる気がする、と感じました。

「28 したくない話ほど前置きが長い」「29 聞きだそうとしない」「30 秘密の話には羽がある」「31 沈黙と間の効用」は自身を振り返ってみても、「話したくない…でも話す必要がある話」には、自身の心の葛藤・コンプレックスがあることを強く意識するものだし、その葛藤・コンプレックスこそが、自身にとって非常に大切なものだと、ここ最近思うようになったところでもある。

最後に、
「1 聞き上手は話さない」「15 素直に聞くのが極意」「25 説明しない」「26 話には小道具がいる」「27 お茶室は最高の場」も、一言だけ言及したいが、
相手の話を「素直に」聞くことを強く意識することが、第一の修行であり、極意であり、そのための人間関係作り・空間作りが大事だと感じるのである。

-LIFEHACK

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